#14 切実読書週報

2023年1号目!YouTubeにもあげた年末年始に読んだ本の詳しい感想と、今気になっている本の紹介をします。
切実@書店員YouTuber 2023.01.08
誰でも

 こんばんは、切実です。明けましておめでとうございます🐰🎍今年もよろしくお願いいたします。先日、さっそく書類に「2022」と書いてしまい、下にチョンと足して3にするくだりをやりました。大晦日は実家に帰って🦀を食べました。一人暮らしじゃまず食べない🦀なのでうれしかったです。お肉より海鮮が好きです。

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年末年始に読んだ本

 自分が、ふだんどれだけ考えずに文章を書いているのかを痛感させられました。使いやすい言葉、耳なじみのいい言葉ばかりを選び、意味をちゃんと調べもせず雰囲気で使ってしまうこともあり、それをそのまま公開していたことを反省しました。

 この本を読んだのは、「文章がうまくなりたい」と思ったからです。でも、読んでみたら、期待していた「文章術」の本ではありませんでした。ですが、「言葉との向き合い方」の部分で非常に大切なことを学びました。「こう書けば読まれる!」「この構文はバズる!」という小手先のテクニックは短命なんですよね。生活の観察者として、感情を言葉に置き換える翻訳者として自分を育てる「生き方」を教えてもらったので、実践していきたいです。

わたしにとっては百冊のうちの一冊でも、読者にとっては人生で唯一の一冊になるということはあり得るのです。本はかならずしも意図したように読まれるとは限らない。誰かにとっては無数の本の中の一冊に過ぎないとしても、誰かにとってはかけがえのない一冊である。
P101

 校正という仕事について知ることができる、というよりも「仕事との向き合い方」を学びました。校正は、調べて調べて調べて、どんなに確認しても、たった一つの誤植で0点になってしまうような緊張感のある仕事です。注意散漫で飽き性なわたしには到底できないけど、こういうコツコツやる仕事をやれる人でありたかったなぁとあこがれる気持ちが増しました。

ぼくは自分の胸を叩くような気持ちで「人生は、一回しかないんだ。それに、人生はぼくが思っているより、何倍も短いんだ。だから、やると決めたことをちゃんとやらなきゃいけないんだ」と、自分に言いきかせた。
P50
目の前の人にたいして誠実であること。今はいない人にたいしても、同じように誠実であること。お金を目的にしないこと。人によって態度を変えないこと。
P315

 立て続けに「本にかかわる仕事をしている人」の「仕事との向き合い方」が書かれている本を読みました。夏葉社、もちろん知ってはいたけれど買ったことがありませんでした。でも、この本を読んだ人なら、かならず夏葉社の本が欲しくなると思います。

 わたしも、誠実でありたいです。かかわる人に対してはもちろん、自分自身に「ほんとうにこれは誠実な行動か?」をつねに問いながら、納得してから行動していきたいです。

 ファンの方におすすめいただいた作家さん。幻想文学の新鋭だそうで、推薦文を山尾悠子や円城塔が書いています。

 言葉からにじむ気品と端正な感じが、幻想的な世界観をより鮮やかに構築していて、没入感がありました。

 収録作品はみな、手放しのハッピーエンドとは言えません。絶望を終わらせたら、かならずしも希望が光差すとは限らないんですよね。でも、幸せになることを最初からあきらめていたら絶望からは抜け出せないわけで。幻想の雰囲気に包むことで、どこか他人事に思わせてくれるんですが、よく読むとわたしたちの生きる現実世界とつながっている絶望が見えて、考えさせられました。

 ほかの作品も読んで、これから追いかけていきたいです。

 児童養護施設に暮らす小学生5年生の集が、一緒に暮らす年下のひじりと過ごす日々を時系列で描いています。実習生としてやってくる外部者に対する冷静な視線が、大人であるわたしの心まで見透かされているようでドキドキしました。

 小5なんて子供だと思っていますが、実際にわたしが小5だったときを思い返すと、実はそんなに子供じゃなかったような気がします。それなりに言葉も知っていたし、物事も理解していたし、もちろん自分が子供であるということも気づいていたような。

 集の独特な関西弁で物語が語られていくので、慣れるまで時間がかかりますが、それが徐々に独自の世界を構築していきます。最後はあたたかな日の光が、穏やかな川の水面を反射するような、そんな淡い感情になりました。

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今、気になる本

 山尾悠子の新刊!しかも500ページ超え!這いつくばってでも買いますこれは。(※這いつくばらなくても買えます)内容はエッセイから、自作解説や掌編小説まで掲載されているそうで、読み応えがダブルチーズバーガーくらいあります。1/23発売です。

  『ここはとても速い川』が肌に合っていたので、芥川賞候補になっているこちらも読みたいと思っています。

 以前、単行本を図書館で借りて読んで「面白いから買おう!」と思ったまま忘れていた一冊です。文庫化されたので買う気ではいるのですが、なぜか行く先々で置いてなく未だに入手できていません。ちなみに、クイズが題材の本って他にもあるのかしら。『君のクイズ』とあわせて何冊か紹介する動画を作りたいと思っているので、よかったら教えてください!

 去年から本屋やSNSで見かけるたびに気になっていたけれど、そのページ数に怯んで未だに買えていない一冊です。直木賞候補になったからというわけではないのですが、今なら読める気がするモードに入っているうちに買って読み切ってしまいたいと思っています。読めるかな~~~。すでに読んだ人は、ぜひ背中を押すコメントお待ちしております!笑

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今週の動画

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『#本読む私たち』次の方にメールを送っております!応募した覚えのある方はメールボックスをご確認ください📮今回の方は書いてくれたアカウントが見つけられず、メールしか連絡手段がないので気づいてくれ~~~と念を送るしかない状況です😣何卒!

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 会員限定の読書ライブのおかげで、ほぼ毎晩1時間の読書習慣がつき、さくさく本が読めています。なので、動画やレターで紹介できる本も充実しそうな2023年😊❤️有料会員はいつでも募集しておりますので、このレターの最下部からご登録していただけるとうれしいです!

 この調子で本を読み、みなさんに楽しんでもらえるような動画やレターを作っていくので、今年も応援よろしくお願いします🤝🌟

 それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。また来週のレターでお会いしましょう!以上、切実でした。

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