1015 今週読んだ本2冊
こんばんは、切実です。今週も一週間お疲れさまでした。朝晩はめっきり冷えるようになりましたね~。半袖半ズボンで羽毛布団を被って寝るこの一瞬の季節が好きです。でも、もうあと2週間もすれば寒くて朝起きられない地獄が待ってるんでしょうね……いやすぎる……冬季うつにならない方法を教えてください……。
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中村文則『教団X』
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吉田篤弘文・フジモトマサル絵『という、はなし』
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今週出したコンテンツ
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ラジオのコーナーを考えてみた※購読者限定
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Threadsをはじめました※購読者限定
中村文則『教団X』
ふたつの対立軸に揺れる現代日本の虚無と諦観、危機意識をスリリングに描く圧巻の大ベストセラー!突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国の根幹を揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、そして光とは何か。宗教、セックス、テロ、貧困。今の世界を丸ごと詰め込んだ極限の人間ドラマ! この小説には、今の私たちをとりまく全ての“不穏"と“希望"がある。テレビ番組で読書芸人にも絶賛された著者の最長にして圧倒的最高傑作がついに待望の文庫化!
500ページ越えの超大作。発売当初に買って挫折して手放して5年、再度買いなおして1年以上経ってしまったので、6年くらい読めなかった本をやっと読みました。
この本の挫折ポイントってめちゃくちゃあって、まず分厚さ、それに性描写の多さ、そして教祖の長い話かなと思います。
分厚さはもう手に取った時点でわかることだから、それでも買った自分をまず信じるべきですが、中身は読んでみないとわからないですよね。
性描写に関しては、結構しっかり、しかも何回もあるんですよね。物語の展開には関係しないけど、一つの大事な要素として外せないパートではあります。物語は国家を揺るがすほどの大きな渦となっていきますが、そんな事態でも行為に勤しんでいる人がいるというきわめて個人的な出来事との対比が滑稽に写るシーンもあって、よい作用を生んでいると感じました。(それにしても多いとは思いまいたが!)
わたしが特に苦しんだのが教祖の話。各章に挟まってくる勢いかつ結構なページ数で教祖の説法シーンがあります。内容も素粒子がなんだとかで、中村文則さんのいつものテーマだなぁと言った内容で、それがまぁしんどい。流し読みした部分もあり、それでも話が分からなくなることはなかったので、一生懸命読まなくても大丈夫かもしれません。(読んでいたらもっと楽しめたかもしれませんが、これでまた挫折したら積んでしまうと思ったので…!)
せっかく読み進めてこられたなら、ここで挫折せずに流してストーリー部分までたどり着いたほうがいいと思います。
宗教の話なので「信じるとは何か」を問うてくる物語です。その人個人なのか、行動言動なのか、思想なのか。また、「信じる」とはどういう状態をいうのか。いろんな人の思惑や過去が複雑に絡み合いながらも、最後は不思議とよく晴れた5月の午前中のような爽やかさがあり、深いところから人生を肯定する中村作品らしさがありました。読めてよかったです。
吉田篤弘文・フジモトマサル絵『という、はなし』
読書をめぐる24の小さな絵物語集。夜行列車で、灯台で、風呂で、車で、ベッドで、本を開く。開いた人と開いた本のひとつひとつに物語がある。
ヘビーな読書だったので、ゆるい掌編を再読。三年前に住んでいた街にある日曜日のイオンの中のサンマルクで読んだということを、昨日のことのように思い出しました。本ってときどきタイムマシンになりますね。
吉田篤弘さんの白昼夢みたいな世界観と、フジモトマサルさんの人間味のある動物たちのイラストの相性がよく、サクサク読み進めながらも深く印象に残る本です。
付箋がいくつか貼ってあったのですが、今読むとそのすべてに対して「なんでここに?」と思ってしまって不思議でした。でも、あの日のサンマルクでどんな気持ちで付箋を貼ったのかも思い出せるので、はがさずにそのままにしておくことにしました。
吉田篤弘さんは切実さんを始めたばかりのときにファンの方が教えてくれて好きになった作家さんです。思えば、長野まゆみさんも山尾悠子さんもそうかも。ありがたいし、うれしいことです。最近は「この作家さんは!!」という出会いがなかなかないので、もしよかったらコメントや返信機能で教えてくださいね。
今週出したコンテンツ
今週は動画をアップしました。VLOGはどうしても撮れないけど、読書してるときのタイムラプスなら撮れることがわかったので、一週間カメラを回してみました。
ラジオは平日21時に投稿しています。コメントはだいたい翌日の出勤中の電車で返している(金曜のコメントは月曜の朝)ので、昼くらいに確認してみてください!11月になったらメールフォーム的なものも作ろうと思っています。
ラジオのコーナーを考えてみた
切実ラジオ、今は純度100パーな雑談をお送りしていますが、ドラマも事件もない平凡な日常を送っているので絶対ネタが尽きてくると思います。ネタがなくなってくると、自分の深いとこをを削り出してしまう癖(へき)があり、そうなると辛いので視聴者参加型のコーナーを作ります!
①帰ってきた!「#切実な悩み」
→ラジオやnoteでやっていたコーナーを復活させます!みなさんの切実な悩み(もちろん切実じゃなくてもオッケーです)をお寄せください。
②今日どんな一日だった?「という日がありました」
→特に何もない日でも、特別な日でも、あなたの一日を聞かせてください。
もちろん他にもこういうのどう?っていう案があったら、随時アドバイスお待ちしております📮YouTubeのコメントや、このレターのコメント、返信機能からぜひどうぞ!
Threadsをはじめました
noteで一瞬やっていた日記のようなものを、またどこかでやりたいなと思っていて、アカウントだけ作って放置していたスレッズを動かすことにしました。日記のように毎日投稿するわけではないのと、正直かなり暗い文章が多いと思います。切実さんとしての発信という感じではなく、落ち込みやすくて疲れやすいダウナーな感じの(言ってしまえば”病んでる”と思われるような)ただの28歳女性としてなんとか生きている一人の人間の言葉を置いていく場所になります。
心配になるくらい暗いしちょっとポエティックでやたらと感傷的な文章のためフォロー必至だとは全く思いませんが、もし興味があるがいたら覗いてみてください。スレッズのアプリをダウンロードし、「@8g8r.___」(アンダーバーは3つ)で検索できます。スレッズはインスタアカウントがないと作れないので注意です。フォロバは基本的にしないので気にしないで大丈夫です。
そして、スレッズでかなり暗く不安に思わせるかもしれませんが、書くことで大丈夫にしているので、心配は一ミリもしないでください。ここでの言葉もZINEにしようと思うくらいの健全な暗さなので、そういう魅せ方なんだなぁくらいに流し見ていただけると幸いです。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございます。冬が全速力で向かってくるその呼吸まで聞こえそうな風が吹きますが、乗り越えて生きましょうね、この冬も。いつも応援本当にありがとうございます。声、届いています。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。また来週!
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