#2 切実読書週報
こんばんは、切実です。さいきん「ほんタメ」を見るようになったよ〜。みんなも見てるのかしら。あかりんの読書狂具合に感化され、読書欲が湧いてきたところ。まだまだ本を毎日!たくさん!読むぞ!というバイタリティは復活していないけれど、10月中旬に引っ越しがあるので、そしたら読めるようになるんじゃないかなぁという希望的観測を持っている。
燃え殻『すべて忘れてしまうから』
ひとりで聴いた深夜ラジオから聞こえてきた彼女の声。祖母と二人でこっそり見た女子プロレス中継。突然生活に入り込んできた「テレワーク」……。良いことも悪いことも、僕たちはすべて忘れてしまう。だからこそ書き残しておきたかった、日常を通り過ぎて行った愛しい思い出たち。
今このリンクを貼るためにAmazonを見たんだけど、単行本の書影を見て読んだことあったんだと気づいた。たぶん単行本で読んだ当時は、とくに悩みもなく能天気に書店員を謳歌していたから、記憶に残らなかったんだろうね。
さて、つまりこの文庫を買った時、そして読んだ時は「読んだことがない」と思っていたわけだけど。8月下旬からしんどいことが続き、毎日胃痛とべっとりとした悲しみに襲われ、抗う気力もない中で、スマホばっかり見ている自分に嫌気が差し、フラフラと入った書店で目に入ってきた。だから、買った。買ってすぐに駅前のサンマルクで読み切った。
すごく共感したとか、救われたとか、正直そんな大層な感想は持てなかった。ただ、疲れ切って活字なんて読む気力がないと思っていたわたしが、一冊読み通せたことがうれしくて、でもきっとこの本だから読み通せたんだと思って。がんばらなくてもいいよ、がんばってもいいよ、クソみたいなことがあるよな、でもちょっといいこともあるよな。なにも押し付けない燃え殻さんの文章が、憔悴していたわたしに心地よかった。
サンマルクを出ると雨が強く降っていて、傘を持たないわたしは濡れながら駐輪場へ向かった。なにも解決してないけど、なにも変わってないけど。でもなんか、それをひっくるめて、「大丈夫」と思えた日だった。
川上弘美『ぼくの死体をよろしくたのむ』
うしろ姿が美しい男に恋をし、銀色のダンベルをもらう。掌大の小さな人を救うため、銀座で猫と死闘。きれいな魂の匂いをかぎ、夜には天罰を科す儀式に勤しむ。精神年齢の外見で暮らし、一晩中ワルツを踊っては、味の安定しないお茶を飲む。きっちり半分まで食べ進めて交換する駅弁、日曜日のお昼のそうめん。恋でも恋じゃなくても、大切な誰かを思う熱情がそっと心に染み渡る、18篇の物語。
燃え殻さんの本とともに買われたのが、この本だった。(あと、ドミニク・チェン『未来をつくる言葉』も買った)装丁がよかったのと、裏のあらすじを読んで好みだったのが買った理由だ。短編の中でとくに好きだったのが、使うためのものと喪失にそなえるためのものとして、かならず同じものを2つ買う女性の話『ずっと雨が降っていたような気がしたけれど』、精神年齢に応じた外見で暮らせる宿舎での年の差恋愛の話『スミレ』の2作品。
とくに『スミレ』は実年齢50代/精神年齢10代の女性と、実年齢10代/精神年齢30代の男性の束の間の恋愛のようなもの、の話で。私の精神年齢っていくつなんだろうなぁと考える。あまり差異がなさそう。というか、だんだん精神年齢に実年齢が追いついてきた実感がある。27歳にすごくしっくりきているから、この宿舎には入れないんだろうな。
川上弘美の恋愛小説は『センセイの鞄』を読んだことがあるけれど、先生と生徒の恋の話は島本理生『ナラタージュ』が一番好きだ。
気になる本
梨木香歩『裏庭』、舞城王太郎『煙か土か食い物』、北山猛邦『私たち星座を盗んだ理由』、小川洋子『寡黙な死骸、みだらな弔い』、平山無夢『独白するユニバーサル横メルカトル』、小林泰三『玩具修理者』、石沢麻依『月の三相』
このサイト?スレッド?で気になった本がいくつか。グロ耐性は皆無なんだけど、ホラーは気になる。舞城王太郎は『短編七芒星』が好きだったので読めそう。しかし、平山無夢『独白するユニバーサル横メルカトル』ってタイトル良すぎて唸ってしまう。かっけぇ。でもとりあえずは引っ越しのためにお金を温存しておきたいので、新刊本はガマンかな〜。ブックオフに久々に行こうか。
本屋に行くのってどんな時?みんなのはなし。
【みんなはどんな時に本を買う?よかったら教えて!】
marshmallow-qa.com/apogee___?utm_… 切実にマシュマロを投げる | マシュマロ 匿名のメッセージを受け付けています。 marshmallow-qa.com
書店で受け取るタイプの通販ってやったことないんだよね…!でもそれって確実に手に入るし本屋の売上にも貢献できるしいいかも。癒しスポット、そうだよね〜。たぶん私も現実逃避しに行ってるとおもう。
自分への誕プレに本って買ったことないかも?月3000円ずつ貯めれば3万6千円?富豪じゃん。夏のボーナスに文庫フェアは出版社の策略(ちがう)
うう、精神的迷子。私もそうだな。書店って魂のセーブポイントなのかもしれない。
本屋で手持ち無沙汰になることないという安心感ってあるよね〜。このまま帰ったらモヤモヤするな、って日に寄りがちなのは私もそうかも。仕事の帰り道に本屋があってよかった。
一瞬ですが、に笑ってしまった。最大瞬間風速がすさまじいよね、本の大人買いは!
シンプル〜。お金がなければ本屋に行かないという強い精神力が私にはないけど…
積読この前数えたら85冊あったヨ、今年もう本買わなくていいじゃんと思ったけどそういうことじゃないんだよな。今の生活に満足してない時になにかに縋るような気持ちで、答えを探すような気持ちで本屋に行くことわたしにもあります。
個人経営の書店に行くと、1冊は買って帰らないと気が済まないのってわたしだけじゃなかったんだ!ZINE気になってるけどなかなかピンとくるものに出会わないなぁ。
スペース聞いてくれてありがとう!私もよくスクショして本屋で探すことあるな〜。書店員時代は、時たまくるような人は気づかなかったけど、毎日同じ時間にくる人はさすがに覚えてました。気になるとかじゃないけど「きょうもいるな〜」くらいには思ってたかも。
(マシュマロ届いてるよ!)おもしろい!なんというか、モヤモヤした自分に気合い入れたいぜってときに行くかんじなのかしら。好きな人とうまくいってないときに選ばれる本がきになる。
あるあるぅ〜。そういえば私って本屋で1冊しか買わないってことないかも。だから積読も倍々で増えるんだ!(今気づいた)
えめっちゃわかる〜。なんでこんなに本があるのに読みたい本がないんだ?って思うことあるぅ〜。だから、1冊だけ買ってその日に読み切るのが正解なんだろうな、と思いつつ今日も3冊抱えてレジへ並ぶのだった…。
さっきの誕プレの人もだけど、ご褒美感覚で本を買うことってなかった自分に気づいた。本を買うのってスッキリするよね〜。ワクワクもするし。住む街に本屋があるかってすごく気になるし。
本の特典って気にしたことない!コレクター精神がないんだな。書店員時代は本って結構特典ついてんだな〜と思っていました。それ目当てに買いに来るお客さんだってもちろんたくさんいて、そういう楽しみ方があるのかって発見だったかも。
アンケートに参加してくださった方々、ありがとうございます!ちなみにわたしは、元気なときや悩みのないときはフラっと本屋に行って、落ち込んだり嫌なことがあったときは真剣に本屋に行く、つまり本屋には息をするように行っているのだった…。次に住む街に本屋はたくさんあるし、大きな本屋もあるみたいなので、今から楽しみ。なるべくAmazonで買うのはやめたい。Amazonって欲しい本しか見つけられないじゃない?本屋なら思っても見なかった本当の出会いがあるから面白いと思うんだよね。
夜更かししてでも読んだ本を教えて!
次回のレターでは、秋の夜長に読みたい本の話をしようかなと思っています。そこで、今回はレターを読んでくださってるみなさんの、『夜更かししてでも読んだ/夜更かしして読みたい本』を教えてください!
前回、そして前々回のレターの返信機能を使ってくれたみなさま、ありがとうございます!全部読みました。前々回のレター(切実再始動のご挨拶のやつね)に対する返信は全員に行ってるんだけど、なかなか追いつかなくて「まだかな?」と思ってる方もいると思う…ごめんなさい!ほどよく忘れつつお待ちいただければと思います。
前回や今回以降の返信は内容次第というか、返信不要です!って書いてくだされば心で「読んだよ」と思ってるし、質問や相談があればなるべく返そうと思っているので、お気軽に送ってくださいな!ほどよく忘れつつ(重要なので何度でも言う)返事をお待ちいただけばと思います。もちろん上のマシュマロからのメッセージでも構いません(匿名だしね!)
最後までお読みいただきありがとうございました。YouTubeは引っ越すまで投稿できそうにないですが、レターはちょこちょこ送るのでときどきメールボックスを覗いてみてね。以上、切実でした。またね!
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